2011-03-01から1ヶ月間の記事一覧

中国恐るるに足らず

大地震が東日本を襲った3月11日の午後、私は横浜市内のスターバックスでコーヒーを飲んでいた。そのとき読んでいた本が、これ。岐路に立つ中国―超大国を待つ7つの壁作者: 津上俊哉出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社発売日: 2011/02/26メディア: 単行本 …

福島第一原発に存在するプルトニウムの量を推定する

ウラン 235 の燃焼速度から使用済み核燃料の量を計算し、現在、福島第一原発に存在するプルトニウムの量を推定した。1Kg の ウラン235 は 1000 / 235 = 4.5 (mol)。1 mol の ウラン235 が核分裂すると1.8e+13(J)の熱を出す。したがって、1Kg の ウラン235 は…

原子炉に残っているヨウ素131の量を推定する

チェルノブイリ原発事故の被災者に対する追跡調査によれば、近隣住民に対して健康被害をもたらしたと断言できる放射性降下物はヨウ素131だけだったという。放射性降下物には、半減期 30 年の放射性セシウム137 など他にも気になるものもあるものの、ヨウ素 1…

放射性物質のベクレルと質量の関係

放射線の影響度を表現するうえで、報道ではシーベルトとベクレルという2つの単位が使われている。シーベルトについては、Wikipedia を参照していただくとして、ベクレルと放射性物質の質量の関係について考えたい。 免責事項 私は、放射線物理学の専門家では…

オーストリアの研究機関による福島原発の放出放射能の推定

福島第一原発事故は一進一退の状況でまだまだ予断を許さない。放射性物質漏洩による原発周囲の環境への影響を見積もるためには、累積放出放射能の推定が欠かせない。事が重大なため日本政府は推定を発表することにためらいを感じているようだ。オーストリア…

福島第一原発の今後

大前研一氏は、現在は評論家・実業家であるが、MIT で原子力工学の博士号を取得し、帰国後、日立製作所で高速増殖炉を設計していた過去がある。彼が昨日行った講演は多くの人たちに知られるべきだと思うので紹介する。地震発生から1週間 福島原発事故の現状…

さよなら原子力発電

3月11日、私は今回の東北地方太平洋沖大地震に遭遇した。幸い私や家族に身体財産上の損害はなかった。これに被災された方々には心よりお見舞い申し上げます。東北地方は深刻な津波被害に襲われた。いまも懸命の救援活動が行われている。被害の大きさからして…