志・欲望・リーダーシップ

人間がこの世界で生きるうえで一番重要なものはなんだろうか?
カネ?能力?性別?年齢?学歴?身分?国籍?

答えは「No」。

一番重要なのは、志であり欲望である。どんな偉大な事業も、結局は誰か一人の脳の中のアイディアに源を発している。「〇〇をしたい」「〇〇でありたい」と思うところから、すべては始まるのだ。逆にいえば、これを社会に向かって発信しないかぎり、その人は社会的には存在しないと同じである。

「〇〇をしたい」の〇〇は具体的な何かである必要がある。「カネがほしい」という言明は、事実上何も言っていないのと同じである。人がカネを欲するのは、カネは最終的には、なにかのモノやサービスに交換されるからだ。「〇〇がしたい」の〇〇は、こうした最終的に交換されるモノやサービスでなければならない。

私が欲しいのはなんだろう?私が人生の中でもっとも知的興奮を感じたのは、異文化の別の考え方に触れたときや、別の言語を学んだときであった。言語学習を支援するサイトとかどうかな?すでにいろいろあるだろうけど、自分のこだわりを生かせば、既存のものとはまったく違う何かが創れるかもしれない。

これをビジネスとしてやるとしたら、前提となるのは、自分と同じような欲望を持っている人たちが一定数存在する、ということだ。独りよがりでは、ビジネスにはならない。それは趣味にすぎない。他言語を学びたいと考えている人たちは多くいるよね。私の作ったサイトで効果的に楽しく言語が学べるという実績ができれば、ビジネスとして回転していくだろう。

あと、ビジネスにするならば、自分ひとりではやりきれない。ソフトウェア開発者・デザイン担当者・経理総務担当者等々さまざまな役割の人たちが必要になる。そういう人たちを束ねていくリーダシップを発揮しなければならない。

あー、これが私の最大の難所なのだ。私は、いままでずっと一人で生きてきた。誰か他の人に頼らなければならないという状況を避けて通ってきた。でも、最近、一人でできることの限界も深く感じている。大きな仕事は、自分ひとりだけではできない。たぶん人間は、一人でもある程度生きていけるくらいの独立心と、他の人たちと協力して何かを達成できるチームワークの精神を両方兼ね備えるべきなのだ。私は、言いだしっぺになるのが怖い。何かを自分が初めて、人を巻き込んでムーブメントにするということをやったことがない。でも、できれば少しずつ練習したいのだ。自分と価値を共有できる人たちを見つけること。そういう人たちに働きかけること。そして、一緒に何かを成し遂げること。

ピーター・ドラッガーが言うとおり、いま、私は新しい働き方を身につけなければならないときなのだろう。