K君のこと

昨晩は、カンナムでカナダ時代の韓国人の友人 K 君と会った。友人と言っても、それほど親しいわけでもなかったが、K 君は外交的な性格のため、私にもときどき声を掛けてくれていたのだ。今回、なぜか久しぶりに会いたくなり、声を掛けてみた。

驚いたことに彼は今週金曜日に結婚式だという。お相手は、カナダで知り合った日本人女性。さらに驚いたことに私は彼女のことも知っている。8年越しの恋を実らせたのだ。彼が付き合ってみてわかったことは、彼女は実は、関西・芦屋の深窓の令嬢であり、上流階級の出身だった、ということだ。日本にも上流階級というのが、歴然と存在するという事実に私はかなり驚いた。K 君が韓国人ということで、彼女の両親は相当強く反対したらしいが、K 君持ち前の物腰の柔らかさで、少しずつ説得を重ね、なんとか結婚式までこぎつけたらしい。そのひたむきな愛に私は心を打たれた。

K 君は語学の才があり、特に耳がよくて外国語の発音がきれいである。彼は、韓国語の他に、流暢な英語と日本語を話す。彼の日本語はあまりに上手で私はときどき日本人と話しているような錯覚を持つほどである。性格は、いつも穏やかで、友人が多い。うらやましい限りだ。私は、人と会って話をするのは大好きだが、そのくせ人をつい批判的な目で見てしまうことも多い。理想主義的過ぎて、のどけさが足りないのだ。K 君が言うには、彼女の性格は K 君の反対だが、お互いに足りない部分を補いあえるのだという。

結婚おめでとう。お幸せに。