硬卧

いま南昌から南寧へ向かう列車の中である。今回は硬卧とよばれる二等寝台車に乗っている。快適さは、软卧(一等寝台車)に比べるとかなり落ちるが、それでも工夫次第ではそれなりに快適である。重要なのは、一番下の段を取るということだ。软卧の上段を取るくらいなら、硬卧の下段を取ったほうが快適だ。(特にスーツケースを持っているときは)この列車は、1500キロくらいの道のりを20時間もかけて進むので、列車としてはかなりのろいのだが、それは、ノロノロ走っているわけでなく、いったん駅に到着するとかなり長い間、停止しているからだった。何本もの列車に追い越されることもあれば、ただ、じっと止まっているときもあった。しかし走りはじめると、足はかなり速い。時速130キロ以上は出ているはずだ。それにもかかわらず車内は静かで揺れは少ない。レールの幅が日本より、広いからかもしれない。中国の鉄道は案外優秀だという印象を持った。(発券システムや職員の接客態度はじつにひどいが)

列車は桂林に到着した。気がつけば車窓に奇山が見える。