語学マニア

ホアンキエム湖の南東部に本屋街がある。今日そこでベトナム語の辞書と教科書を買った。

教科書は、ハノイ国家大学が出版する Thưc hành tiếng Việt B 。(81,000ドン = 506 円)。ベトナム人の感覚だと、3000円くらいのテキストだろうか。

ちなみに越日字典(36000ドン = 225円)も購入。安い。しかし、超怪しげな辞書である。私が人生で買った中で一番ボロい。それなりに使えるが、あくまでそれなりという感じである。

教科書の方は、さすがハノイ国家大学が作っただけあって、きちんとしている。この教科書は、たぶん半年くらい勉強した人が使う中級の教科書で、文法説明などすべてベトナム語で記述されている。文法用語なども情け容赦なく普通のベトナム語が使われており、説明対象より説明文自体のほうが難しくて笑えた。今日は第1課を半分くらい練習した。辞書を数十回引かなければなければならず、まるで謎の古文書を「解読」しているようだった。だが楽しい。

日本で発行されていたベトナム語の教科書がやさしすぎてつまらなかったので、この手ごたえには武者震いを覚える。乗り越える壁が高いほど、燃えるのだ。ああ、何という語学マニアぶりだろうか。「なぜ、言語を学ぶのか?それは、そこに言語があるからだ」という感じである。

おそらく、この感覚は、ロールプレーイングゲームをプレイする人の気持ちに似ているのだろう。どうやって攻略してやろうかといろいろ作戦を考えるのに至上の喜びを感じる。言語学習は、私にとっては楽しいゲームなのである。