東京到着

成田空港を出ると空気は思ったより冷たかった。最新鋭のバンコクスワンナプーム空港とつい比較してしまう。相対的に新しい第2ターミナルでさえ、「老いたな、成田空港」という印象。

空港だけではない。横浜へ向かう高速バスから見る風景は、どこかみな古びて見えた。何も変わらない日本。そして歳月だけが流れていく。昼間の横浜駅は、楽しげな老婦人たちのグループが目立った。

末端の労働者たちが生き生きと働いている。高速バスの荷物係はチームワークを生かして効率的に荷物をさばいていく。バスが出るとき、彼らはいっせいにバスに対してお辞儀をする。自動改札機を修理する若い技術者が二人働いていて、先輩らしき技術者がもう一人に対して熱心に指導をしている。

日本というのは、本当に不思議な国だ。こんな国は世界で一つしかない。それがいいことなのかどうか、わからないけれども。