ベトナムの Twitter コミュニティ

ベトナムに Chip という可愛らしい名前を持った女の子がいる。弱冠20歳の彼女は名前の通り小さくて可愛い普通のベトナムの少女である・・・といいたいところだが、実はとんでもない。彼女から直接聞いたところによると、以前は、午前中、一流高校に通い、午後はインド人が作ったソフトウェアエンジニア養成学校に学び、夕方からは一流企業でプロダクトマネージャーとして働いていたという。しかも、この「三足のわらじ」を数年間続けたというのだから、まったく恐れ入る天才児である。希望はスタンフォード大学に進学することらしい。もちろん英語も堪能である。こんな人物が実在するのが信じられないくらいだ。まるでアニメのキャラクターではないか。

その彼女が率いるベトナムTwitter コミュニティがある。その定例ミーティングの HCMC 6th Tweetup に参加した。

30人くらいの若いベトナム人が集まった。集まったのはほとんどが男性。女性は Chip を入れて3名くらいだったと思う。自己紹介のあと、しばらくして活発な議論が始まった。私はベトナム語をよく聞き取れないのだが、"social media", "marketing", "twitter", "facebook" という言葉がもれ聞こえてくる。どうやら、ソーシャルメディアを使ったマーケティングについて熱の帯びた意見交換を行っているようだ。私は、もっと技術寄りのミーティングかと思っていたので、新しい Twitter クライアントを3日ががりで作って持っていったのだが、空振りに終わった。とほほ。しかし、消費文化が未発達と信じられているベトナムで、ソーシャルメディアをビジネスにしようとしている人たちがこんなにたくさんいるのは意外だった。目撃したのはベトナムでもっとも「濃い」メンツだったのもしれない。こういう人たちが存在していると知っただけで収穫だった。やがてベトナムに成熟した中産階級が現れたとき、彼らは新しい消費文化の指導者になっていくだろう。

ベトナム語のリスニング力を鍛えて、次回も参加してみるつもりだ。