社会的資本としてのカフェ

7月14日に日本に戻ってきた。いまは横浜に滞在している。7月18日にオフ会を開いて大盛況だったのだが、会場探しにはかなり苦労した。東京には、10人くらいの人たちが予約なしにさっと集まって話ができるカフェが少ないのである。

私が会場として選んだルノアール渋谷南口店は、駅から近いのに、あまり混んでいない穴場だった。長時間滞在してもうるさいことは言われないし、電源も自由に使用できるという点でありがたかった。しかし、こういうカフェは例外中の例外で、他にはほとんどないのだ・・・。

東京でもっとも一般的なカフェは、ドトールスターバックスのようなチェーン店であろう。客の多くは1人か、せいぜい2〜3人の少人数の集団だ。席が固定されていることも多く、10〜15人くらいの集団をうまく収容できない。そもそも、ものすごく混んでいることが多い。電源を使用させない店がほとんどで、長時間の PC 使用にも耐えられない。

この東京のお寒いカフェ事情に比べると、ベトナムのカフェはまさに天国である。数百人を収容できる大型の店も多く、ほとんどのカフェで電源を自由に使用できる。それどころか、インターネット接続可能な無線 LAN を無料で提供している店が多い。飲み物も食事も実にうまく、何時間いても何も言われない。東京の狭苦しいカフェを利用するたびに、ベトナムが懐かしく思い出される。

ベトナムに行ってから私が強く違和感を覚えるようになったのは、日本の居酒屋文化である。10〜15人くらいの集団を簡単に受け入れてくれる場所は、日本には居酒屋くらいしかない。*1 私は、酒は普通に好きなほうだけれども、大人数が集まったときには、とにかく酒を飲みながら話すしかない、という日本人の固定観念はどうしたものだろうか。

第一、酒が飲めない人たちにとっては少しも面白くないだろう。居酒屋に行けば一回で最低3,000円はかかる。狭苦しい場所の凡庸な料理に対して、3,000円は高すぎるのではないか。つまらない居酒屋に行くくらいなら、一流ホテルのカフェで1杯1,000円のコーヒーを飲んでいたほうがよほど気分がいいと思うのだが。それに酒に酔ってしまったら、真面目な話をするのに頭が回らないではないか。

授業や会議で、一向に進んで発言しない日本人たちを見るに、やはり酒が入らないと本音が話せないということもあるのかもしれないが、いいかげん、そんな文化はやめたほうがいいのではないか。酒に頼るとカネもかかるし、健康を害することもある。シラフでも思っていることは、どんどんはっきり言ったほうがいい。

Lilac さんとも話をしたのだが、非公式なグループがさっと集まって話し合いができる場所が豊富にあるというのは、活発なイノベーションを促す重要な社会的資本だろう。東京にはそういう場所が少なすぎる。予約なしで、さっさと集まれる場所がもっとあればいいのに・・・。

7月24日(土)14:00〜18:00 に My Life After MIT Sloanlilac さんと共同でオフ会を開きます。現在、会場を探しているのですが、

  • 電源アリ
  • (できれば)無料インターネット接続アリ
  • 予約なしで10人〜15人くらい入れる
  • あまりうるさいことは言われない
  • 自由に席を替わって楽しくお互いに話ができる

という条件を満たすカフェがあれば教えてください。まあ、ふつうに予約しろっていうことですかね・・・そうすると、事前に人数を数えたり、飛び入り参加が難しくなったりと、日本的几帳面さの世界に突入してしまうので、できれば回避したいのですが。

追記:

@Lilac_log さんとのオフ会ですが、結局、前回と同じ、ルノアール渋谷南口店でやることにしました。
http://www.ginza-renoir.co.jp/renoir/023.htm
特別な参加表明は必要ありません。14時から18時の間の好きな時間にふらりとこのカフェに寄っていただければ結構です。私は目印に USCPA の教科書を持っていきます。

*1:ファミレスやカラオケはどうか?という意見もあるが、ここでは措いて置く