Individual Systems 社訪問

今日は、ホーチミン市中心部にある Individual Systems 社を訪問した。社長の浅井崇さんとお話しする機会を得た。

浅井さんは1995年にベトナムに渡り、ハノイ国家大学に留学。2001年にベトナム人技術者向けの日本語教室を始め、それが日本向けソフトウェアのオフショア開発会社へ発展する。現在は、従業員40名ほどの堂々たるソフトウェア会社に成長している。

お忙しいところ、つい3時間も話し込んでしまった。いろいろと実に興味深いお話をいただいた。

浅井さんは、もともとベトナムの歴史を研究していたそうだ。そのためにベトナムに渡ってきたのがベトナムとかかわりを持ったきっかけとのこと。その10年後、ベトナムでソフトウェア会社を経営するようになるとは、人生とはなんと数奇なものであろう。浅井さんは、ベトナムの日系 IT 企業としては、ほぼ最古参と言ってよいのではないか。実にさまざまな人間を見てきたという。その人間への視線はあくまでも暖かい。人間が本当に好きな人なのだな、と私は感じた。「時には、手塩をかけて育てたベトナム人社員が去っていってしまうこともあります。それでも、私はベトナム人をまだまだあきらめていません」とベトナム人を信じて、最後まで付き合おうという覚悟に感銘を受けた。

浅井さんのお話を聞くかぎり、ベトナム人というのは、本当に義理堅い人たちである。いちど引き受けた仕事は最後までやりぬく姿勢があるそうだ。もちろん、日本人に比べれば、機会を求めて転職を試みる率は高い。だが、単に給料だけではなく、仕事への自負を重視するのだな、と感じた。

浅井さんの今後が楽しみである。ベトナムでは、今後も浅井さんのご指導ご協力を仰ぐことになりそうだ。