田舎のテット(旧正月)

今年は1月26日がテット(旧正月)に当たる。1月25日から1月27日まで、サイゴンの郊外 Lonh Khanh の友人の実家を訪れた。

晦日、深夜を越えたあと、集まった親戚たちの間で、お年玉の交換があった。ベトナムは、小額のお年玉を大勢の人たちの間で交換する習慣のようだ。

お年玉交換が終わると、線香に火をつけて、祭壇にお供えする。祭壇には、仏陀の肖像が掲げられている。

その後、近所のお寺にお参りする。お寺にはすでに数十人の人が本堂に集まって、手を合わせており、お坊さんが祭壇の周りで、木魚を叩きながら、お経を読んでいる。そのお経は、日本のように節を回して唱えられているのだが、独特のメロディーがあって、まるで歌を歌っているようである。

読経が終わると、祭壇の前に特別に備えられた小さな木に、七夕の短冊のように括りつけられた小袋を参拝者たちが引きちぎって行く。私も一つ引きちぎって見ると、中には500ドンの新札とおみくじが入っていた。

テットは、ベトナムの人たちはみな故郷に帰り、懐かしい人々に出会うひととき。そのことが今回、実感できた。