恐るべきシンガポール

シンガポール雑感ではシンガポールに批判的なことを述べたが、実をいうと私はシンガポールに嫉妬をしているのかもしれない。いまやシンガポール経済は完全に日本を越えたと感じざるを得ないからだ。シンガポールを歩いていて感じるのは、都市計画の完璧さ、交通などのインフラストラクチャー運用の効率性である。シンガポール人の効率性の追求には執念のようなものを感じる。この国では、いたるところで公衆無線LANスポットであり、しかも無料で利用ができる。美しいチャンギ空港には、いたるところに無料のインターネット端末が置かれている。この国の役人たちのインターネットに対するセンスのよさには戦慄さえ感じる。日本人たちが高いカネを払って、3G携帯 の低速なインターネット接続に甘んじているときに、シンガポールでは、無料で高速無線 LAN インターネット接続が街中で使えるのだ。

このままの状態が続けば、あと10年で日本とシンガポールの差は圧倒的になるだろう。日本にはおそらくシンガポールの背中さえ見えなくなるような気がする。シンガポールにとってライバルは、アメリカであり、中国であり、インドであって、日本は念頭にはない。