日本人労働者を魅力的にする方法

中国の「開発区」と呼ばれる工業団地に行くと、道路が日本の工業団地以上に広くて美しいのに驚かされる。広大な敷地には緑もふんだんに配置されて、まるで公園のようだ。おそらく、電気・ガス・水道・通信といったその他のインフラもきちんと整備されているだろう。

20年前は、まるでこんな風じゃなかった。日本と中国の工業のインフラには雲泥の格差があった。日本はほとんど変わっていないが、中国は大きく発展した。

ところが、中国では、工場労働者の賃金がまだ月2〜3万円程度なのだ。日本では、最低20万円くらいだろうか?約10分の1であろう。

経営者の立場なら、誰でも中国に行って工場を建てたいと思うんじゃないだろうか。インフラが同じで、賃金が10分の1。とても魅力的である。

まっとうなことをいえば、「日本は、新産業を創出し、製造業からの脱却を目指す」ということなのだが、「日本はやっぱりものづくり教(by id:ageha0)」が根強いので、そうした政策への反論も大きい。(結果、ソフトウェア・エンジニアがひどい扱いになってたりするが・・・これは余談)

なので、あくまでも日本が製造業で再び盛り返すためには、という視点で考えてみた。

はっきり言って、製造業のような立地を選べる産業にとって、日本人労働者が魅力的じゃないんだよね。「死ぬ気で働きます!!」と言われても、一日80時間働けるわけじゃないし。それでいて、給料は最低20万円欲しいとかいうし(地方だったら、15万円くらいなのかな?)。

一番いい方法は、日本人労働者の賃金を下げることだ。月10万円くらいにしてしまう。日本人のブルーカラーの生産性は高いので、これくらい下げれば、企業も工夫次第では、中国の低賃金に対抗できるかもしれない。ところが、名目の賃金を下げるのは、非常に難しい。なぜなら、労働者にとって、これほどやる気がそがれるものはないからだ。

国際的な競争をしている製造業にとって、実質、賃金が下がるのと同じ効果を持つ状態がある。それは円安である。現在の為替レートが1米ドル=95円。これが1米ドル=200円くらいまで下がれば、月給が20万円でも、1000ドルにしか過ぎない。なんて素敵!これなら、日本で工場を運営しても利益が出せそうだ。

問題は、本当に政策的に円安に誘導し、かつ安定的に長期間そのレートを維持できるかということ。そこで、はてな人力検索に尋ねてみた。

どうやったら大幅な円安を実現できるか、方法を教えてください。

「政府が大量に外国債などを購入すればOK」とかいう回答が多いけど、本当かな・・・。
市場を操作するってそんなに甘いものじゃない気が・・・。それこそ、100兆円単位で、外債を買わなければならないだろうけど、そこまで物理的に買いあさることができるのかな?

みなさんのご回答をお待ちしています!!