雑文

就活なんか勝ち抜いても、どこにも行き着かない

なんだろうな、この気持ちの悪さは。なぜ、「働く」とこと「内面」がここまで結び付けられるのか? - 隠フェミニスト記 今の就活の企業向け「自分語り」を無理やり構築しなければならない。 大学の新卒組は3年生ぐらいから、エントリーシートを書くために、…

15歳の君たちに告ぐ、海外へ脱出せよ

この文章を、いま15歳を迎える日本人たち(1995年生まれ)に向かって書く。それ以上の年齢の人たちは読まなくてもかまわない。読んだ結果何かを感じるかもしれないが、それはこの文章の趣旨とは関係ない話だ。君がもし、大学に行くことを考えているのなら、日…

今後のブログの方向性

少し遅くなりましたが、あけましておめでとうございます。最近、私は日本語のメディアやブログ界を見ていて、気が滅入ることが多い。まるで日本だけが世界の中の孤島であるかのような、グローバルな視点を欠いた独りよがりな文章には胸が痛む。日本の中では…

日本経済を立ち直らせるのは簡単だ

池田信夫氏がいまさらのように嘆いて見せている。民主党政権では日本経済は立ち直れない - 池田信夫 blog短期的な需要刺激策に終始する民主党の政策では、長期的な経済成長は難しい。池田氏は、一貫した主張として「成長率を引き上げる最大のエンジンは、雇…

私が USCPA を目指す理由

どうやら鳩山政権は死に体のようで、ポスト鳩山がささやかれている。ポスト鳩山がとても心配だ ヒトラーの経済政策 - 池田信夫blogこういう記事を見ると再びやり場のない不安に襲われる。ポスト鳩山に亀山氏?うーん。想像するだけでぞっとする。2年くらい…

政治さえまともになれば、どんな国でも圧倒的に世界で独り勝ちできる

Kazu さんも、わかって書いている、釣り記事だとは思うんだけどさ。金融日記:政治さえまともになれば日本は圧倒的にアジアで独り勝ちできるその香港・シンガポールばりの経済の自由化が、どこの国もなかなかできないので、経済が伸び悩んでいるわけでね。優…

日本経済が外資に救済される日

原油高と同じくらい深刻な「ホワイトカラーの仕事破壊」 - アンカテさすが essa さん一流の文章ではあるが、内容自体は私がいつも考えつめているのと同じものだった。要するにフラット化が進行する世界で、高賃金を守らなければならない立場の日本人たちは何…

NPO(非営利団体)としての日本企業

「終身雇用はなぜなくならないか - Chikirinの日記」に次のようなブクマをつけたところはてなスターが20個もついた。同じように感じている人がそんなにも多いのか。 確かに解雇規制は言い訳臭い。日本企業は利益を出すのが目的じゃなくて、実は、単に存続す…

日本にこだわる理由

確かに最近、ニホン、ニホンと何かにとりつかれたように、日本関係の(ネガティブな)情報を集めているのは認める。ときどき、ネットで、「日本に何でそんなにこだわる必要があるの?」と言われるが、そういう人はおそらく日本の外に住んだことがない。日本…

本格化する頭脳流出

日本はひとつのターニングポイントをむかえているのかもしれない。行政刷新担当相曰く「日本の研究者がアメリカに逃げたところで、アメリカで採用されるわけがない」:現政権は研究者が容易に国外逃亡しうるという事実を理解していない(追記2件あり)とそれ…

難しい中国との付き合い方

私も「監修」させていただいた KoshianX 氏の最新エントリ。2030 日本自治区の誕生 - 狐の王国2030年に日本が中華人民共和国に「自発的に参加」し、日本自治区が誕生する、という話である。中国では、自分たちのことを「中華民族」と呼んでおり、多数派の漢…

日本にシリコンバレーを作る方法

IT 業界、日本とアメリカの違い 私は、1994年に東大経済学部を卒業したあと、東京銀行(現・三菱東京UFJ銀行)に入った。配属されたのは、丸の内支店で、多くの一般職女子行員に混じって、預金・内国送金・外為等の事務作業に従事した。要するに、日本企業に…

情熱がすべてを動かす

抽象化できない人々 小学校で次のような算数の文章題が出題されたとしよう。 花子はお母さんからリンゴを5個もらいました。花子はリンゴを2個食べました。いまリンゴはいくつありますか。 答えは3個である。私がいまからタイムスリップして小学校に戻っても…

この一年を振り返って反省する

私はベトナムに来る前こういうエントリを書いた。去年の9月のことだ。なぜ外国へ行くのか社会に関わるということ 私がベトナムに行くのは、ベトナムで人を雇うという経験をしてみたいからだ。日本は賃金が高すぎて、失敗した時のリスクが高すぎる。その点ベ…

ウェブビジネスの本質

私が3年ほど前、B2C のウェブビジネスの現場に飛び込んだとき、自分では IT ビジネスをやっているつもりだった。だが、最近ようやく気がついたのは(まったく遅いのだが)ウェブというのは、実はメディアそのものだ、ということだった。紙や電波のかわりに、…

裸の王様、日本人

最近、日本社会を外から見るに、格差社会だ貧者救済だとかまびすしい。国内の事情しか見ないからそういう話になる。世界的な視点で日本経済の現状を見ると、要するに、労働賃金という要素価格が、世界的に均等化していくプロセスにもろに巻き込まれているだ…

ハッカーズスペース・シンガポール

Hackerspace.sgBarcamp ノマドの @preetamrai などが中心になって作ったシンガポールのギークたちの溜まり場である。4人で家賃を折半して、借りたスペースだそうだ。その行動力がなんだかうらやましい。サイゴンにも作るか・・・。イノベーションは、こうい…

他者を信頼して仕事を任せること

シンガポールにやってきた。サイゴンからの飛行機では、ベトナム人の若い夫婦が私の隣に座った。客室乗務員が入国カードを配ったので、書き込もうとペンを取り出そうとすると、隣に座った奥さんが私に二枚の入国カードとパスパートを突き出して、「書いてく…

金儲けって汚れ仕事だよね

世の中の仕組みをつらつらと考えてみるとね。東京では今日もどこかでソフトウェア技術者のための勉強会が開かれて、技術者たちが技術的なテーマについて熱く語りあっていることだろう。そこで、重要なのは、技術者にとって、面白いかどうか、自分たちの仕事…

人材流動性ってこういうことだよ

Microsoftの大失敗はGoogleの大成功―Don Dodge、新たな適職に就く Don Dodgeというお方、存じ上げないのだが、TechCrunch によれば、 Don Dodgeはシリコンバレーのスタートアップとの協調のためにカギとなる人物 とのこと。もっとありていにいってしまえば、…

焼け野原からの再出発

「政治的改革の難しさ」でこのまま日本政府の財政規律が失われていくと、おそらく日本の財政金融政策が IMF の管理下におかれるだろう、と書いた。池田信夫氏などは、ハイパーインフレが来て円が暴落するというが、世界の金融秩序に深刻な動揺をもたらしかね…

で、結局いくら儲かるの?

日本では、カネの話をするのは一種のタブーである。スーパーで安売りのバナナを手に入れた話はできても、人々の収入や住宅ローンの支払い金額を聞くことはできない。*1私は、IT 業界で技術者として長く働いていたが、なかなかカネの話をする機会がなかった。…

政治的改革の難しさ

いわゆる「事業仕分け」で科学予算を大幅に削られた研究者のみなさんが怒り心頭のようだ。Twitter / Search - #shiwake3いわく「日本の未来を形成する科学技術費を削るとはけしからん」とのこと。その通りと思いつつも、やっぱり無駄な研究はあるよな、とも…

金価格の高騰と基軸通貨の交代

金価格が高騰している。今朝、ベトナムの主要紙トゥイ・チェ(Tuoi Tre) は、1面に貴金属店に押しかける人々の写真とともに「金に何が起こっているのか」という見出しを掲げている。ベトナムでは、ごく最近まで金で交易が行われていて、いまだに金価格を単位…

シンガポール統計局のウェブサイトがすごすぎる件

シンガポールの統計でも勉強しようと、政府の統計局のウェブサイトを見ていたらいきなり鬱になってきたよ・・・。Welcome to Statistics Singapore「え、これって政府のウェブサイト?」と一瞬目を疑うようなカジュアルなデザイン。3カラム構成の中央カラム…

日本財政破綻のシナリオ - 外圧としての IMF 介入

さて最近再び盛り上がりを見せているリフレ論争。マーケットから見た「リフレ派」の誤謬 - よそ行きの妄想 金融日記:勝間さんのインフレ政策を実行するとどうなるのか?彼らマーケットの現場の人から見ると、リフレ派の「マイルドなインフレ」というのは理論…

産業連関表の基本

定義 産業連関表 - Wikipedia 産業連関表は、産業ごとの生産・販売等の取引額を行列形式にした指標。... 財・サービスといった産業ごとの生産構造(どの産業からどれだけ原料等を入手し、賃金等を払っているか)、販売構造(どの産業に向けて製品を販売して…

GDP とは何か

私は昔、大学で経済学を勉強したのだが、すっかり忘れている。復習を兼ねて、そもそも「GDPとは何か」ということを説明しようと思う。はっきりいって間違いも多く含まれていると思うので、気が付いたら訂正をお願いします。GDPとは、「ある地域で一定期間に…

希望だけない国、日本

かつて、村上龍は「日本にはすべてがある。ただ希望だけがない」と書いた。日本列島を覆いつくしている閉塞感を見事にあらわした統計資料を発見。OECD の資料で各国の「主観的幸福度」をたずねたもの。要するに、「あなたは幸せですか?」と直接質問した答え…

金儲けというタブー

IT業界の人たちにはやや癪に障る部分も含まれているかもしれないが、私のいまの気持を素直に書いてみる。 これから起こる新しいこと? 私は、1996年にこの業界に飛び込んだ。以来13年。基本的には、ソフトウェアの請負開発の分野でソフトウェアエン…