東アジアの政治統合

bobby さんの

中華人民共和国日本特別行政区
日本特別行政区のインパクト

という2つのエントリについて考え続けていた。考えがまとまらないがとりあえずいくつか引用を。

一国二制度 - Wikipedia

一国二制度(いっこくにせいど、中国語では「一個国家、両種制度」略して「一国両制」、英語では"One Country, Two Systems", ポルトガル語では"Um pais, dois sistemas")は、中華人民共和国の政治制度において、本土領域(一般的には「中国大陸」、中国政府が対香港・マカオ関係で自称する際は「内地」)から分離した領域を設置し、主権国家の枠組みの中において一定の自治や国際参加を可能とする構想である。当初は、台湾との統一のために提案された構想であった。現在は、かつてイギリス植民地であった香港と、かつてポルトガル植民地であったマカオにおいて実施されている。

漢民族 - Wikipedia

漢族に典型的な遺伝的血統があるわけではなく[6]、その実体は漢字の黄河文明を生み出した中原と周辺の多民族との間で繰り返された混血。ゆえに、異民族でも漢族の文化伝統を受け入れれば、漢族とみなされる。実際、漢民族は現代に至るまでの長い歴史の間に五胡、ウイグル契丹満州、モンゴル、朝鮮その他多くの民族との混淆の歴史を経て成り立っている。

現在の趨勢では、中国文化は漢字表記の漢語(中国語)を基本とする文化として収斂されつつあり、漢族の定義如何よりも漢族概念自体が漢族を形成しつつある[8]。つまり、古代中世近代の漢民族概念と現代のそれとは別と考えるべきである。梁啓超が「新民説」で「自分が中国人だと反射的に思う人が中国人の範囲である」との言葉を残しているのは最も代表的である。

民族区域自治 - Wikipedia

民族識別工作とは、中華人民共和国による、国民に対する民族別の区分作業。中国の国民を構成する諸集団が、いかなる民族に帰属するかを法的に確定させる行政手続きである。清代から民国期にかけて、伝統的に五族とされてきた民族の数は、この工作により、56にまで細分化された。1935年の調査では少数民族の数は400程であったが、政府による民族識別工作により統合を推進し、56の民族が公認された。漢族を除く55の「少数民族」は、民族ごとに、その集住地域が区域自治の領域として指定され、その地において、その民族に対し「民族の文字・言語を使用する権利」、「一定の財産の管理権」「一定規模の警察・民兵部隊の組織権」「区域内で通用する単行法令の制定権」などが認められる。

中国の少数民族 - Wikipedia

これらの少数民族には、各自の言語、文化を維持する権利が保証されている。特に各少数民族語を教授言語とする初等中等教育が原則保証されているが、実際は北京語以外による高等教育は認められず、また少数民族語を教授言語としても、各少数民族史の授業を認めないことが同化政策として問題視されることもある。また、少数民族の優先的な上級学校進学、公務員採用などのアファーマティブ・アクションも採られているとされ、この恩恵に浴するために漢族が少数民族を詐称することが問題になっているという。

中国の最大の民族は漢族であることは論をまたないとして、最大の少数民族チワン族(1,600万人)。以下、満族(1,000万人)、回族(900万人)、ミャオ族(800万人)、ウイグル族(700万人)、イ族(700万人)、モンゴル族(500万人)、チベット族(500万人)・・・と続く(中華人民共和国 - Wikipedia)中国は、民族識別工作という、全ての中国人を法的にいずれかの民族に所属させる政策を取っている。そして、全ての少数民族政策はこの認定に基づいて行われるわけだ。

一方、次期首相の可能性が高い鳩山由紀夫氏は、米紙に「東アジア共同体」構想を唱える論文を寄稿している。(アゴラ : 鳩山由紀夫氏の奇妙な「友愛」 - 池田信夫) どうやら、彼は「通貨統合」「共同の安全保障の枠組み」を通じて最終的には政治統合へいたる道のりを考えているようだ(livedoor ニュース - 【コラム】鳩山由紀夫の友愛論)。

東アジア共同体構想はいいけれども、現実的には、中国中心の統合になってしまうのではないか。鳩山さんはそこらへんをどう考えているのだろうか。本当に中国中心の東アジアの政治体制を受け入れる覚悟はあるのだろうか。もっといろいろ書きたいことがあったのだが、とりあえずこの程度でアップしておく。