はてな村がつくる政治団体

政治にはカネがかかるという。しかし、何に一番カネが掛かっているか知っている人は少ない。

岡田かつや TALK-ABOUT: 政治資金収支報告−政治家は何にお金を使っているのか

民主党岡田克也代議士。彼いわく、一番カネが掛かっているのは、後援会等を維持する人件費だという。

それでは、彼の後援会の平成20年度(2008年)収支報告書を見てみよう。

民主党衆議院議員 岡田かつや | インターネットによる収支報告書公開について

収入額は、約1億7千万円。うち、前期からの繰越金が、7千万円ほど含まれているので、今期の実質的収入は、1億円ほどになる。

驚いたことに収入のほとんどは、パーティ収入である(9500万円)。寄付はたったの200万円しかない。個人献金はそのうちわずか90万円である。

一方で支出だが、人件費((職員8名)が5000万円弱にのぼっている。残りは政治活動費。その中で一番大きいのは、広告事業費で1500万円(広告物デザイン企画料 305万円、ホームページリニューアル費用 189万円等々)となっている。

政治資金収支報告書は、簡易的な現金主義会計のようである。企業会計風にいえば、この年の収益は1億円、費用は1億1千万円だから、1千万円の損失(純資産の減少)になる。

本来なら、アメリカの NPO 会計のように、発生主義で、損益計算書貸借対照表キャッシュフロー計算書を用意すべきだろう。法律がどうなっているのかわからないが、こういう合理的な会計方法で政治資金収支を計上することは義務付けられていないのだろう。

さて人件費だが、8人で5000万円。一人で割って625万円。これは社会保障費込みだから、職員の手取りはもっと少ないはずだ。決して高い給料とはいえない。疑問としては、本当に8人も職員が必要かどうかだが、私は、政治活動というものが具体的にどういうものなのか知らないのでなんとも言えない。

政治活動費も、伝統的なやり方にこだわらなければ、もっと安くすることもできるのではないか。ただ、いまの現実では、それでは選挙に負けてしまう、ということはあるかもしれない。

いずれにしろ、売上1億円の中小企業などいくらでもある。岡田氏の後援会はその程度の活動ということだ。日本を代表する代議士の活動費用として安いのか高いのか、私はちょっと判断が付かない。

はてな村でも一人1万円づつ年会費を出し合って、政治団体を設立したらどうだろうか。10万人会員を集めることができれば、年10億円の収入になる。ITのスペシャリストが結集するはてな村だから、事務所や専任の事務員など置かずに、はるかに安い費用で、政治団体を運営できるのではないか。法律で、事務所の住所が必要だとかいうのなら、id:pha さんあたりに頼んでギークハウスにでも形式的に置かせてもらえばいい。この10億円を、はてな村が望む政策を実施してくれそうな代議士に献金すればいいのではないか。それなりに政治力を発揮できる気がするが、どうだろうか。

そうやって実際に政治に参加すれば、はてなーが感じる閉塞感も少しは薄らぐとは思うのだが・・・。