Google Bank


はてなが「はてなポイント」というのを、現金と引き換えに発行し、それがはてな内のサービスの決済に使われている。それと同じことを Google はなぜやらないのか、やや不思議である。


AdsenseAdwords といったキーワード連動広告を扱う巨大広告代理店である Google は、零細の広告主や広告媒体を相手に商売しているわけだ。そこで動く金も非常に小さい。いわゆる micro-payment に属する領域である。


現在は、その決済は小切手やクレジットカードで行われているだろうが、おそらく技術力を誇る Google のこと現在のダサダサの決済システムをまだるっこしく感じているに違いない。そこで当然予想されるのは、micro-payment を手数料無料あるいは微小手数料で請け負う Google Bank の登場だ。


現実の通貨との完全互換を謳った独自ポイントシステムをそのうち導入するのではないか、と思っている。もし、それを世界中の人々が億人のオーダーで使うようになれば、それはすでにドルや円に匹敵する本物の通貨ではないか?


こういうシステムの導入になにか法的な規制というのはあるのだろうか?


そもそも、わからないのは、何で日本の銀行はいまだに500円とか送金手数料を取っているのか、ということだ。文書送金の時代に比べて手数料は半分にもなっていない。これほど情報流通のコストが下がっているこのご時世に、純粋な情報に過ぎない口座の残高情報だけ、一回に付き数百円ものコストがかかっているというのは、どうにもおかしい。これは規制のせいなのか?


決済システムというのは、法律と慣習にがんじがらめになっている世界だとは思うんだけど、先日、法的にはかなりグレーな YouTube を買収した Google のこと、おそらく果敢に既存の慣習にも挑戦してくるのではないか?もし、おそろしく使い勝手のよい Google Bank ができて、そこでの Google 通貨を利用しての決済が一般化した場合、各国の通貨の地位が相対的に低下する事態も十分考えられるのではないか。