非正規雇用規制=>失業率上昇というシナリオ
非正規雇用が増えている。彼らは正社員を中心とした正規雇用されている労働者たちに比べて収入が少ない。
たしかにこれは問題かもしれない。だが、最近、勢いづいている左翼系の論客の言うとおり、規制をすれば、正規雇用が増えるのか?
私の意見ではおそらく現状のままでは、規制で失われた非正規雇用と同数の正規雇用は生まれず、そのまま失業となってしまう可能性が高い。あるいは、アウトソーシングの形をとった偽装請負が幅を利かせるだろう。
トヨタやキャノンのような大手製造業は、自由に国内外の生産量を調整できる。日本人が使いづらくなれば、他国での生産を増やすだけだ。日本での生産量が減れば、それに連なる下請業者には深刻な影響を与える。
私は、非正規雇用とは、一種のワークシェアリングだと思っている。まだ失業していない分ましなのだ。しかし、このまま規制を行えば、半分は正規雇用を得るかもしれないが、半分は失業者になってしまうかもしれない。
根本的な解決方法は、経済活動を活発化することにより、労働需要を増やす以外にない。パイをより平等に分け合おうとすれば、パイ自体が縮小してしまうかもしれないのだ。