10メートルの壁

高さ10メートルの壁の前に立っていると想像してみよう。この壁はコンクリート製で取り付く場所がどこにもない。ほとんどの人はこの壁を登ることができないだろう。

だが、この壁の手前に、10センチの段差で100段の階段を設置したらどうか?今度は、子供でも登れるはずである。

世の中の問題のほとんどは、このように10メートルの壁を無理やり一気に上ろうとするために、解決できないのではないか。だが、10センチづつ100段に分けるように、多くの小問題に分割して、手順を踏んで解決していけば、難なく全体の問題も解決できるのではないか。

どうにも解決できなさそうな大きな問題を見たとき、最初に考えるべきことは「どうやったら、解決可能な小問題群に分割できるか?」ということなのだろう。その分割に集中するプロセスで、すでに問題は半分以上解決してしまうのかもしれない。