ベトナムのバレンタインデー

2月14日はバレンタインデーであった。意外なことに、ベトナム人もバレンタインデーを結構気にしている。ベトナムでは、バレンタインデーに、恋人たちは、夜、一緒に食事をして、プレゼントを交換する。プレゼントは、花でもなんでもよいらしい。これはむしろ「国際標準」で、カナダのバレンタインデーもちょうどこんな感じであった。日本でいえば、ちょうどクリスマス・イブのような雰囲気である。

私は、恋人が身近にいない友人たちと一緒に、バレンタインデーの夜のサイゴンの街に繰り出した。その熱気と交通渋滞には唖然とした。今年は土曜日の晩とバレンタインデーが重なってしまったという事情もあるのかもしれないが、とにかくものすごい数のバイクが、文字通り道から溢れているのである。(歩道さえバイクが走り回っているので、本当に物理的に溢れているのである)いつもより着飾った男女たちがバイクに乗っている。もちろん運転するのは男である。

中心街では、道の両側に、花束や風船を売る物売りたちが列をなしている。サイゴンの象徴でもあるノートルダム教会の前の広場は、若いカップルで完全に占拠されていて、売店や物売りの掛け声が混ざって、ものすごい活気である。もちろんバイクは公園の周囲に群がるようにして止まっている。

ベトナムの若さを改めて実感させられた日だった。