それはミサイルじゃなくてロケットでは?

北朝鮮が4月8日までに、「何か」を打ち上げるという。
それに対する、報道各社の表現。

BBC News の表現。

Neighbouring states suspect the launch of the rocket is a cover for a long-range missile test
(周辺国はロケットの打ち上げは、長距離ミサイル実験の名目にすぎないと疑っている)

とりあえず今回は、北朝鮮は、本気で衛星を打ち上げるつもりじゃないの?だったら、なぜロケットと呼ばないの?聞くところによると、ロケットとミサイルはほぼ同じ技術を使っているそうだ。積む物がちがうだけ。どの国だって、ロケットの平和利用と、ミサイルの軍事利用は表裏一体じゃないの?

そもそも今回の「ミサイル」は大陸間弾道弾として使えるやつらしい。だったら普通に考えて、日本に落ちるわけないじゃない。失敗の可能性が高いと踏んで、万が一、日本の国土に落ちてきたら日本政府は迎撃するよ、ということなのか。

でも「ミサイル」とか呼ぶと、いかにも弾頭に核兵器が積んであって、日本を攻撃するために打ち上げるんだ、と誤解する人が出てくると思うよ。日本の主な報道機関で、BBC みたいに一応、これをロケットと呼んで、「日本を含む周辺国はロケットの打ち上げは、長距離ミサイル実験の名目にすぎないと疑っている」と述べるにとどめるところはないのか。これが一番客観的な報道に思えるのだが。

政府の「大本営発表」を垂れ流しているのか。それとも報道機関の間で協定のようなものがあるのか。日本の報道機関が一様に「ミサイル」と表現する現状には違和感を覚える。

参考:技術的背景を説明している。良記事。
近づく「テポドン2」打ち上げ