評者が魅力の書評サイト「書評人」始まりました

書評人」という書評サイトを始めました。いま活躍中のブロガーのみなさんの書評エントリを許可を得て、転載しています。書評人ではブロガーさんのことをレビュア(評者)と呼びます。

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世の中に書評サイトはたくさんあるのですが、どれも書評が中心でした。書評サイトだから、当然かもしれません。でも、いまの時代、書評の内容そのものより、誰が書いているかがより重要ではないでしょうか。

本の読み方は一通りではありません。誰かにとって退屈な本も、他の人にとっては人生を変えてしまうほど深い感動を与えるかもしれません。いろんな読み方や評価があっていいのだと思います。レビュアがどういう人物なのか深く知ることができれば、書評が書かれた背景が分かります。「このレビュアからはこの本はこう見えるのか」と理解できます。もしレビュアさんが自分と近い考えの人物だとわかっていれば、より一層参考になるでしょう。

キャッチフレーズは、

「あの人が読む本を私も読みたい」

です。

レビュアの魅力を伝える新スタイルの書評サイトにしようと思っています。

いまのところ私を含めて7名のレビュアがいます。これから、いろんな方に声をおかけして書評人のレビュアの数を増やしていくつもりです。

このサービスでは Lokka という Ruby で書かれた WordPress 風の CMS をベースに使いました。Ruby の柔軟さと Lokka のシンプルさには本当に助けられました。Lokka 作者の @komagata さんと @machida さん、及びその他の Lokka 制作協力者の皆さんには大変お世話になりました。これからもよろしくお願いいたします。

成長するサービスの条件は、制作者が自分自身でそのサービスを心底楽しめるかどうかじゃないでしょうか。つまり "Eat your own dog food"(あなたが作った物を自分で使いたいか?) のテストに合格しなければならないということです。私は、本が好きですし、何より個性的なブロガーたちの文章が大好きです。このサービスは私も喜んで食べられる「ドッグフード」じゃないかと思いました。

まだないない尽くしのサイトではありますが、自分自身楽しみながら少しずつ拡張しくつもりです。ツイッターアカウントは @shohyojin です。よかったらフォローしてみてください。

レビュアさんの紹介代わりに、独断と偏見で、各レビュアのマイベストレビューを選ばせていただきますね。(レビューのレビューですから、メタレビューですねw)

@koshian - オタクのハートは乙女のココロ

かわいいものが大好きで、ちょっとあり得ないような恋愛に憧れちゃってて、傷つきやすくて……。
オタクってのはどうしてこう乙女かねえ。

@koshian さんは正真正銘の男のオタクなんですけど、あの心優しさは、女性的なものかもしれませんね。


@sayuritamaki - 強い個人の誕生-世間の死

「私はこの『世間』についての話を高校の時、阿部さんの本で読んだときに吐き気を感じずにはいられなかったのです。これや、私が嫌いなのはこれや!そや、この世間てやつが私は死ぬほど嫌いなんや」

現在は、自分の家も捨て、友人宅を渡り歩くという実験的な生活を送っている @sayuritamaki さんの人となりが浮かび上がってくるような書評です。


@HAL_J - 【書評】野球を学問する/著 桑田真澄・平田竹男

社員の過労死を無くす方法は簡単です。労働時間をきっちり1日8時間以内にすれば良いのです。でも、それをせずに長時間労働を社員に強要している管理者達は、時代遅れの「野球道」を実践して社員の命や人生を奪っているのです。

書評人の書評は、正確にいうと書評ではなくて(笑)熱い魂の叫びみたいのものが多いのですが、そのなかでも @HAL_J さんによるこのエントリは熱いです。日本の非合理な労働慣習に疑問を投げかけています。


@hkmurakami - 書評:「20歳を過ぎてから英語を学ぼうと決めた人たちへ」

英語が完璧でなくとも、個人としてのスキルと実績があればまともな欧米人は東洋人をリスペクトし、頼りにします。

村上さんは、米国シリコンバレー生まれでシリコンバレー育ちの日系2世米国人。一見クールな文章のうちに秘めるものは非常に熱いです。


@__kiyoto__ - ジョブズの遺志をガン無視した犯人、それは講談社さんアンタだよ!

いかに講談社が原作の装丁をガン無視したか。ちなみに原作の装丁は、伝記の内容に一切口を出さなかったジョブズが唯一関わったものだ。いかにもジョブズらしい、シンプルな装丁だ。でも、本を売るためにはジョブズの顔にも泥を塗り、吊り革広告を彷彿させるやかましい帯もつける。その商人根性、見習いたいものである

きよとさんは、日本に生まれましたが若くして米国に渡りました。数学専攻→為替トレーダー→ウェブプログラマーというユニークな経歴を歩む一方で、文章はユーモアに溢れ、文才にも恵まれています。


@terrakei - 人間性なんてアテにならない?!

人間のサガとも言える第一印象のバイアスで、事態が思わぬ方向に転んでしまうことは、実は少なくないのだろう。それを、人との出会いや人生そのものの面白さと考えるか、人間の非合理的な性質と考えるかは、人それぞれなのだろうけれど。人間誰しも万人には好かれないし、万人に受け容れられることはない。

テラケイさんは現在、「非シューカツ系ポータルサイト」の立ち上げに奔走しているとか。

@elm200 - 英語上達の秘訣は発音練習にある - 書評人(The Reviewers)

自分の英語はダメだとあきらめるのは早い。頭のよしあしは関係ないから、訓練をつめば、だれでも発音はきれいになる。そうすると自分の英語に自信がつき、勉強が楽しくなる。こうやって英語力がどんどん向上していく。日本人の英語はもっとうまくなる。

最後に私自身の書評を(ちょっと恥ずかしいですがw)。リスニングはある意味、言語学習の要です。リスニングを向上させるには実は発音をきれいにするのが効果的。



ではでは、今後とも書評人をよろしくお願いいたします。