2008-01-01から1年間の記事一覧

ベトナム教師の日

11月20日は、ベトナム教師の日(Ngay Nha Giao Viet Nam) である。生徒・学生が、日ごろの恩顧を感謝して、教員に花を贈ったり、演芸を披露したりする。私も、ホーチミン人文社会科学大学を訪れて、日頃お世話になっているチュック先生に花を贈った。朝、指定…

大企業で働くという夢

私の滞在しているホテルは、ミニ・ホテルと呼ばれるジャンルのホテルで、家族経営の小さなホテルだ。受付嬢は、ハキハキとした気持ちのよい女の子で、長期滞在している私にあれこれ声を掛けてくれる。ときどき世間話をするようになった。受付嬢にある質問を…

囲碁の小倉先生

ホテルのロビーでパソコンを使っていると、「ベトナム語をいま勉強していますか?」と流暢な日本語で話しかけてくるベトナム人男性がいる。彼は、東京に留学してコンピューター技術(DTP)を学んだそうだ。しばらく雑談を楽しんだ後、彼は「私は、小倉先生か…

outsprin 社訪問

ホーチミン中心部に位置するウェブ制作会社 outsprin 社を訪ねた。(ウェブサイトは現在制作中とのこと。 outsprin 社がこの9月に分離独立した GOATSystem 社のウェブサイトはこちら)。社長の團さんにお話をうかがった。ベトナムではすでに6年ほどの活動な…

日本との付き合い方(その3)

日本との付き合い方 日本との付き合い方(その2) の続き。いま日本の政治経済で指導的な立場にいる人たちの一人一人が胸に手を当ててよくよく考えて答えなければならない質問がある。「いままで日本経済には、すり合わせ型の製造業の他に、高い生産性をも…

怒れるイタリア人

ホテルのロビーでベトナム語を勉強していると、受付の男の子が僕を手招きする。3階の客のインターネット接続の調子を見てほしいという。私がその客の部屋に入っていくと、欧米人で50歳くらいの長身の男が、自分の PC に向かって盛んに悪態をついている。彼…

日本との付き合い方(その2)

前回の続き。日本では、組織が個人を圧倒しているという点で、仕事の進め方が世界の多くの国と違っているということを述べた。日本のやり方は、そのまま世界のほかの国では通用しませんよ、という話だ。いま私は、ベトナムでソフトウェア関連のビジネスを考…

ベトナムの結婚式

昨晩は、タムさんのお兄さんの結婚式に出席した。ベトナムでは、日本ほど出席者の選別が厳しくなく、比較的気軽に招待するようだ。タムさんのお兄さんの結婚式は、日本と同じく、結婚の誓いを立てる儀式と披露宴の二本立てだった。儀式のほうは、親族だけが…

ベトナム系カナダ人の大学教授

今日は、ベトナム系カナダ人の大学教授と昼食をともにした。私のカナダ時代の友人のお父さんで、現在はモントリオールのコンコーディア大学で物理学を教えている。ベトナムの大学との共同プロジェクトのために、3ヶ月ほどベトナムに滞在するそうだ。日本の…

日本との付き合い方

正直言って、私は日本があまり好きではないのかもしれない、と思うときがある。まず、海外に来て、日本料理を食べたいとあまり思ったことがない。日本を離れて2ヶ月になるが、その間、日本料理を食べたのはたった2回だ。しかも、2回とも外国人との付き合…

ベトナムのお葬式

私が滞在しているファム・グー・ラオ(Pham Ngu Lao)エリアは、サイゴン最大の外国人向け安宿街である。タイのバンコクを知っている人なら、カオサン通りみたいなものだと思えばいい。東京でいえば、六本木の繁華街みたいな感じか。私の宿泊先の近所の小さな…

アメリカ永住権くじ(DV-2010)応募

アメリカの永住権くじに応募した。U.S. Department of State: Electronic Diversity Visa Lotteryアメリカは、出身国別の移民数のバランスを取るため、移民が少ない国を中心に抽選で永住権を与えている。いかにもアメリカらしい豪快さである。アメリカ永住権…

ベトナムの医療事情

実はこの一ヶ月ほど、軽い咳がときどき出ていた。今年の1月2月にも同じ症状があった。前回は吸入薬ですぐに治った。たいした症状ではないのだが、放っておいて悪化するのもいけないと思い、クリニックを訪れることにした。訪れたのは、サイゴン中心部にある …

ベトナム小学校の英語必修化

ベトナムの英字紙 Viet Nam News の今朝の記事から。"Compulsory English classes planned for primary school"(小学校で必修英語授業)という記事が載っていた。(私はオフラインで読んだ。オンラインの記事は一日遅れで投稿されるようだ)この記事によると…

言語・文化・民族

昨日のエントリ、水村美苗「日本語が亡びるとき」は意外な反響を呼んだ。梅田望夫氏のエントリにトラックバックを送ったのは大きかったか。ブクマやコメントでいろんなメッセージを頂いたが、やはりピントがずれたものが多くて笑えた。そもそも昨日のエント…

二人のタオさん

日曜日の今日、例の如くニャットさんと遊んだ。ニャットさんと、市内のカフェでお茶をしていると、高級官僚のタオ(Thao)さんが現れた。タオにベトナムの官僚機構について質問をしてみた。ベトナムの政治制度について一通り調べていたので、話はスムーズに進…

水村美苗「日本語が亡びるとき」

水村美苗は、フランス文学が専門の学者なのに、文体を真似て書いた「続明暗」は、素人目にはどうも見ても夏目漱石本人が書いたとしか思えないすばらしい出来栄えで、私は強い衝撃を受けたことを覚えている。イェール大学大学院仏文科博士課程修了の経歴から…

サイゴンの風景

タムさんが、ひょっこり私のホテルに現れた。最近連絡がないと思ったら実は携帯電話をひったくられたとのこと。私も気をつけないと。さらに悪いことに、台湾人の上司と喧嘩して、会社を辞めると啖呵を切ったそうだ。正社員なのにすぐ辞めて次の会社を探そう…

用心棒代

あるベトナム人男性から興味深い話を聞いた。彼は、かつてサイゴンの郊外で、家族経営の小さな飲食店を営んでいた。客単価は安く、経営は楽ではなかったが、こまったことに警察(公安)に毎月「用心棒代」を差し出さなくてはならなかったという。その金額は…

ベトナム人民軍

国軍であるベトナム人民軍について調べてみた。参考資料: Wikipedia ベトナム人民軍 統率者 憲法上 => 国家主席 実質上 => 中央軍事党委員会(ベトナム共産党総書記がトップ) 兵力 陸軍・海軍・空軍で約48万4000人(2006年) 徴兵制(2年) (海軍は3年) ベトナム…

ベトナムの司法制度

今日はベトナムの司法制度について調べてみた。 参考にしたのは下の資料。ヴィエトナム(ベトナム)刑事司法制度の概要及び日越比較 最高人民裁判所長・最高人民検察院長 ベトナムでは、国会は国権の最高機関である。 最高人民裁判所長 最高人民検察院長 は…

ベトナムの行政制度

ベトナムは、共産党の一党支配の国である。アメリカや日本のように、欧米流の民主主義を採用している国ではない。民主主義国の日本で生まれ育った私にとって、ベトナムの行政制度は、まるで火星人の社会制度のように異質に感じる。日本人と国民性において共…

大工さんの家

今日は日曜日。今週もニャットさんのバイクの後ろに乗って、サイゴンの街に繰り出した。ベトナムの朝は早い。ニャットさんは朝7時にホテルにやってきた。しばらく郊外へ向けて走ること30分弱。到着したのは、公園のような広い庭に池をところどころに配置し…

転換期

ベトナムに到着してはや3週間が過ぎた。バイクが溢れる道も普通に横断できるようになった。道端の屋台でも食事ができるようになってきた。ベトナム料理も慣れてくると、いろいろ美味しいものがあるのに気がついた。ベトナム生活に少しずつ慣れてきた、と思う…

言語の政治性

異なる母国語を持つ者同士が、どの言語を用いて意思疎通を図るか。この決定には、つねに微妙な政治的問題が入り込んでいる。2人の人間がある言語で意思疎通を図ろうとするとき、その言語により習熟したほうが、優位な立場に立ちやすい。まして、その言語が一…

ベトナムのインターネット規制(その2)

いままでずっと普通にインターネットを使っていたのだが、ついに、ベトナムでアクセスが遮断されているウェブサイトを発見。Radio Free Asia http://www.rfa.org/ Voice of America http://www.voanews.com/これらのサイトはまったく見ることができない。 Cl…

静かな一日

今日は、おそらく日本を離れて一番ゆったりした一日だった。ベトナム語と現地の英字新聞の研究に一日を費やした。いまの大学のベトナム語の教科書は、Giao Trinh Tieng Viet Cho Ngoui Nuoc Ngoai(Vietnamese As A Second Language)。私が通うホーチミン市人…

ベトナム語について

今日午前、ホーチミン市人文社会科学大学で、初めてのベトナム語の授業を受けた。今日の先生は、恰幅のよい優しそうな中年の女性の先生。授業といっても、個人授業を希望したので、先生と私の二人だけである。100分(前半50分・後半50分)の授業で、一日20ド…

ベトナムの歩き方

ベトナムの大都市では、道路にバイクが溢れている。朝や夕方のラッシュ時に道を渡ろうとするのは、台風の後の濁流の川を泳いで渡るくらいの勇気がいる。先進国の秩序ある交通に慣れた人たちにとっては、最初は足がすくんで渡ることはできないだろう。ベトナ…

新築祝い

今日は、日曜日。私の東京でのベトナム語先生であるハーさんの彼氏であるニャットさんが、朝早くホテルに来て、遊びに連れて行ってくれた。到着したのは、ホーチミン市内のしゃれたカフェ。このエリアは、東京で言えば青山のような、おしゃれなエリアである…